綜合デザインは1962 年に⽇本で誕⽣し、様々な⽅々に⽀えられここ⾹港にも会社を設⽴する事ができました。⼀時はシンガポール・台湾・上海とアジアの国々への出店強化を図りましたが、取り巻く環境やその他要因もあり、閉鎖をよぎなく、現在ではここ⾹港のみが海外にある⽀店となりました。
⾹港事務所が設⽴された1988 年、私はまだ⽇本で⼩学⽣でして、当時の私にとって⾹港という場所は、授業の中で習う”地図上ある世界の⼀部”として⾹港っていうところがあるんだなぁ、ぐらいの存在でした。
それから私も社会⼈になり、中国⼤陸それから⾹港で働く事となりました。最近は歴史について興味がわき、⾊々と⾹港の街並みを歩き廻ったりして、楽しみながら⾹港を知っていくようになりました。最近では⾹港映画をみたり歴史博物館にも⾏ったりと、虜になっています。
そんな私が、⾹港事務所設⽴当時を知っている⽅から話を聞くと、当然今の様にパソコンや携帯電話もない時代で電話するにも予約をして⼀⽇待たないと出来ないなどと、今では考えられない事ばかりです。それでも当時はちゃんと仕事を⾏い、お客様への奉仕活動が⾏えて微⼒ながらでも社会にも貢献する事ができ、30 年という歴史を積み重ねることが出来ました。現在のこの会社があるのもたくさんの⼈のつながりと、その時代に関わったたくさんの⽅々の⽀えがあったからではないかと思います。
私達の仕事は店舗という商業空間を、その時代にあったものに作り直す事が多く、古いものが永きにわたり原型を留めておくことは少ないため、何⼗年も姿を変えない建築物とは建てる意味が異なるかと思います。
私達はその時代に合った⼈々の想いを形に変える為に、お客様とものを創る技術者の間の翻訳者になることが、私たちの務めであると思っています。
この会社で働く者が、翻訳者としてお客様と技術者の間に⽴ち、想いを共感して、⼀緒にその時代をつくりあげ、⼈とのつながりが⼤事という事を感じてもらえるように願っています。
総経理 山本拓